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LIFE STYLE MAGAZINE CREVIA TIMES LIVE NO.21

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「トリック・オア・トリート!」 思い思いのコスチュームに身を包んだ子どもたちが街中を練り歩くハロウィンは、NYの秋の風物詩。はしゃぐ子どもたちを横目に、夜ともなれば豪華な仮装パーティーが開かれ、大人のハロウィンが始まります。暗く長い冬の到来が近いからこそ、ニューヨーカーのハロウィンにかける熱意は高まるばかり。準備段階からお祭り気分で楽しむNYのハロウィンを紹介します。

NY在住のライター、テレビ、雑誌の現地コーディネーターをおこなう傍ら、ライターとしても活躍している。

答えは、 コンテンツの 最後に。

  1. 毎年10月31日に祝われるハロウィンですが、NYでは10月初旬から、至るところでジャック・オ・ランタン用のおばけカボチャが売られ、街全体がオレンジ色のデコレーションに染め上げられていきます。パーティーショップではコスチュームを大々的に売りだし、ケーキショップではオバケをあしらったケーキなどが登場。19世紀中期以降にアイルランド移民とともにアメリカに伝わったとされているハロウィンの習慣ですが、現在ではポップカルチャーとして大衆に深く根づいていることを改めて確認することができます。ハロウィンの到来に期待で胸が膨らむ一方、秋の深まりを肌で感じ、そう遠くはない冬の到来を予感させるのも、この時期ならではでしょう。

    ハロウィンといえば、アメリカの子どもにとってはクリスマスの次に大好きなイベントです。色とりどりのコスチュームやフェイスペイントをまとい、しばし憧れのキャラクターやヒーローに変身できる1日。何よりも楽しみなのは、行く先々でもらえるお菓子です。「トリック・オア・トリート!」と各家庭やレストラン、ショップなどを訪問しては、バケツいっぱいのお菓子を誇らしげに抱えて歩く姿は本当に嬉しそうで、見ているだけで幸せな気分になります。特に興味深いのが、地域コミュニティ全体でハロウィンを祝う姿勢があり、個人商店・チェーン店を問わず、あらゆる店が子どもたちのためにお菓子を用意しているというところ。日本でも、ハロウィンを祝う子どもたちが増えているようですが、このような地域を挙げての大らかさは、まだないのかもしれませんね。

    ところで、ハロウィンは何も子どものためだけのイベントではありません。ニューヨーカーに、「1年のうち、最も好きなイベントは何か?」という質問をすると、意外にもハロウィンと答える人が多く、驚かされることがあります。神聖な気持ちで家族と過ごすクリスマスとは異なり、年齢や周囲の目を気にすることなく思い切り仮装を楽しむ、という非日常的なイベントは、きっと普段は真面目に働いている大人たちのいい息抜きになるのでしょう。マンハッタンでおこなわれる仮装パレードで自慢の衣装を披露したり、ナイトクラブで開催されるパーティーに行ったりと、イベントが目白押しのハロウィンの夜は、むしろ仮装していないほうが浮いてしまうほど!?

  1. 家でのデコレーションを楽しむなら、まずはオバケカボチャの「ジャック・オ・ランタン」づくりが必須です。ユニオン・スクエアなどで開かれているファーマーズ・マーケットでは、様々なサイズのカボチャが出揃い、1個5 ドルから10ドルほどで見つかります。基本的なつくり方としては、カボチャ上部をカットして中の種を取り除き、表面を好きなデザインにカットするというもの。自分で表情をデザインしてもいいですし、オンラインで無数にあるテンプレートを利用すれば初心者でも簡単に製作可能です。アイルランドに伝わる精霊の話が起源といわれているこのランタンは、エントランスエリアや窓際に置いて悪い霊から家を守るという意味もあるようですが、今では道行く人の目を楽しませてくれるものとなっています。またランタンとあわせて、蜘蛛の巣スプレーや、ガイコツのオーナメントなどを飾り、家の外観をお化け屋敷風に演出するのもいいでしょう。

    そして、もっとも重要なのは衣装のテーマ選びです。子ども用のコスチュームはプリンセスやヒーローものが定番で、オリジナリティを追求するよりも、憧れのキャラクターの衣装を買い求めることがポピュラーです。9月中旬くらいから量販店やおもちゃ屋などで少しずつ衣装の販売がスタート。大型のドラッグストアでも買い求めることができます。また、変身の仕上げにフェイスペイントもお忘れなく。衣装以上にゾンビやキャラクターに近づくことができますよ。

    ハロウィンの準備に大助かりな存在が、パーティーショップの「リッキーズ」です。コスチュームはもちろん、フェイスマスクやウィッグ、小物など、仮装に必要なあらゆるアイテムが集結。この店なくしては、ニューヨークのハロウィンは実現しないといっても過言ではありません。この時期は、期間限定の店舗も各所にオープンし、時には入場制限がかかるほど混み合います。

    ホームパーティーを予定している人は、メニューづくりにも力が入ります。最近では、キュートなデコレーションよりも、よりリアルでグロテスクなデコレーションの人気が高まっているようです。とにかく黒やオレンジといった濃い色を取り入れることがポイント。真っ赤なビーツやブラッド・オレンジをサラダや前菜に取り入れてみてはいかがでしょうか。大人用として、ウォッカやラム、テキーラなどを色つきゼラチンで固めたジェリーショットを用意すれば、大いに場が盛り上がること間違いなしです。

  1. 当日の目玉は、何と言っても国内最大規模のハロウィンイベント「ビレッジハロウィーンパレード」です。仮装をしている人なら誰でも参加することが可能で、50を超えるバンドやパフォーマンスチームが歌ったり踊ったりしながら、6番街をスプリングストリートから16丁目までを北上するというもの。今年で40回目を数えるとても歴史のあるイベントです。およそ200万人が訪れ、TV番組でライブ中継されるほどの大舞台なので、ときには“歩くアート作品”のような人に出会うこともしばしば。大挙した群衆の中でも特に目を引くのが、ドラッグクイーンの人々。普段からつけまつ毛にウィッグ、メタリックな衣装はお手の物ですから、この時はさらにパワーアップして人々の目を楽しませてくれます。

    22時近くまで続くパレードの後、大人たちはオフィシャルのアフターパーティーへと流れていきます。イーストビレッジのナイトクラブで開催されるアフターパーティーは、賞金5,000ドル(約50万円)が贈られるベストコスチューム賞もあって、参加者もヒートアップ。誰が勝ってもおかしくない強者揃いのなか、その年一番に輝くのは一体誰になるかで盛り上がる、とてもエキサイティングなイベントです。パレードのみならず、ナイトクラブでのパーティーまでサポートしてしまう、遊び上手で太っ腹なニューヨーク市の姿勢はさすがです。

    ファミリーで楽しむなら、ブルックリンのクリントンヒル地区が人気のスポットです。戦前に建てられた歴史的な邸宅が軒を連ねる美しいエリアなのですが、ハロウィンの時期はそれぞれの家が大掛かりな電飾やデコレーションを施し、静かな住宅街が一変。見学に訪れた人々で埋め尽くされ、まるでテーマパークのようになります。アート関係者の家や、プロのライティングデザイナーを雇うようなひときわ熱心な家は、その出来映えもまさに圧巻。特に注目の的となります。各所でお菓子の配布やパンプキンパイの試食などのイベントも開かれるほか、見所となるアトラクションもいろいろ。子どもも大人も、それぞれの楽しみ方ができるのが、NYのハロウィンの魅力です。

  2. LIFE STYLE QUESTION 近藤しずかさんに聞きました。あなたの「理想の住まい」をおしえてください。1.広いキッチン! 2.トイレ・バス 2つ以上 3.広いウォークインクローゼット

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